【横浜市中区の不動産屋発信】B/Sの純資産から見る債務超過とは?

カテゴリ:不動産基礎知識

B/S(バランスシート)とは、会社の決算などで作成される「貸借対照表」のことです。不動産経営をされる方が、バランスシートを作成するメリットは、自分の資産と負債のバランスを知り、そこから本当の純資産が把握できることです。ここでは、B/Sとは何か、純資産がマイナスの時に起こる債務超過についても解説します。

B/S(バランスシート)とは何か?

B/S(バランスシート)とは、財務内容を把握する資料です。左側に資産、右側に負債と純資産を表す書面となっており、会社経営をしている場合は必須の書面となります。

不動産投資の場合、資産は投資をしている不動産、金融機関からお金を借りている場合は、借入金として負債になります。純資産は、資産から負債を差し引いた差額のことで、純資産がマイナスになると債務超過状態ということになります。

債務超過状態は、資産の全てを売却しても、借金が弁済できない可能性があることを意味しています。この状態では金融機関との関係は、追加担保提供や、次の融資が受けられないことにつながります。

このようなことから、B/Sを見ることで判断できることが多いのですが、個人で不動産投資をしている方のほとんどが、B/Sについては作成していない方が多く見うけられます。

不動産購入時は債務超過状態

不動産投資を行う場合、ほとんどの方が借金をして購入するので、B/Sで表した、資産から負債を引いた純資産を見ることが非常に重要です。不動産投資では、以下のように表すことができます。

純資産:資産 – 負債 > ゼロ (資産を処分して借金を返済できる。)
債務超過:資産 – 負債 < ゼロ (資産を処分しても借金を返済できない。)

手元資金ゼロ投資を行った場合、債務超過状態がしばらくは続きます。これは、物件を購入する経費まで借入を行っているため、仮に購入した時点で売却をしたとすると、売却価格は購入価格と同額なので、経費分がマイナスということになります。つまり、手元資金ゼロ投資は、この部分がB/S上で最初から債務超過となっています。

その他の債務超過になる状況として、市場価格が現在の評価額より高い時に購入してしまい、評価額が低くなってしまった物件の場合は、債務超過状態が解消されないケースもあります。

継続的に不動産を買うためには純資産が毀損しないようにする

純資産がマイナスでは、債務超過状態や、そこまでいかなくとも純資産が少ない場合は破綻時に借金の回収ができなくなると判断されると、次の融資が受けられないことがあります。

特に、最初の1部屋目や1棟目で純資産が毀損されている状況では、次の融資を受けることは困難となるでしょう。

こうした状況を避けるのは、価格の適正な物件を最初に購入しなければなりません。1件目は特に慎重に選びましょう。

次に、投資時に自己資金をそれ相当の割合で入れるということです。物件価格に対して2割入れるとすれば、B/Sで見ると、その分負債が減ります。そうすることで純資産価値が上がります。つまり、フルローンやオーバーローンばかりを志向せず、自己資金を投入して不動産投資を行う方が賢明です。

まとめ

不動産投資は地道な投資であり、保守的に合理的に行うべき投資です。債務超過状態にならないためにも、B/Sなどを活用しながら、自分の不動産投資で純資産がどのように推移していくかを考えることが不動産投資の結果を判断する材料になります。

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