離婚は子供の相続に影響するのか

カテゴリ:相続のこと

離婚をしていて、前妻または前夫が子供の親権を持っていたとします。夫婦は離婚すれば他人となるのですが、子供は血縁者です。親権を持つのと持たないので、離婚がもたらす子供への相続の影響はあるのでしょうか。

前妻の相続権

民法上では、配偶者は常に相続人となることから、離婚した後も財産を取得する相続権があると期待している方もいらっしゃいます。しかし、離婚をすると、夫婦関係は解消されることから、他人となるため財産を取得する権利も消滅します。

これは、事実婚の方にもいえることで、財産を取得するための権利は、婚姻関係や特別縁故者、遺言が必要になることを覚えておきましょう。

前妻(夫)が親権を持つ子供の相続権

法律上、血縁者である子供の場合は、親権がどちらにあるかにかかわらず、親の相続人となります。

しかし、元夫(妻)が絶縁状を送り付けてきた場合はどうなるでしょう。元夫(妻)の意思によるものですから、相続ができないのではないかと思われますが、「親子の縁を切る」との絶縁状に法律の意味はありません。法律上の相続人が相続できなくなるケースは次の3つに該当する場合です。

〇相続欠格:相続人が被相続人を死亡させたり、被相続人が作成した遺言を効力のないものにさせたりした場合。

〇廃除:相続人が被相続人を虐待した際に関係者が裁判所に申し出て相続権をはく奪するという制度。

〇相続放棄:相続人が、相続発生後に相続を辞退する制度。

元夫(妻)の借金がある際の子供への影響

ここまでは、「相続ができるのか」という面から見ていきましたが、逆に相続をしたくない場合はどうでしょう。そうなのです。相続とは、財産ばかりではなく、マイナスとなる借金も相続することになるのです。

借金に関しては、基本的に遺言で相続方法を指定することはできません。たとえ被相続人が借金に関する遺言をのこしていたとしても、それに拘束されることはなく、民法上の相続人が定められた割合に従って借金を相続することになります。では、そのような場合に打つ手はないのでしょうか?

「相続放棄」という手続きを家庭裁判所でとることにより、被相続人の財産を一切相続しないということができます。

「相続放棄」は、被相続人がのこした財産は、プラス・マイナス問わず一切承継しないことになります。手続きには期限があり、相続開始を知った時から3ヶ月以内となっています。相続放棄は、一度、家庭裁判所に受理されてしまうと、詐欺・脅迫などの特別な理由がない限りは取り消すことができないので、後日トラブルがおこらないよう慎重に検討してください。

まとめ

民法の定める相続制度は、被相続人が築いた財産は、血縁者になるべく受け継がせようという趣旨に基づきます。そのようなことから、離婚をしていて、たとえ親権が元夫(妻)でなくても、財産は定められた割合で子供へと、引き継がれることになるのです。