相続人の合意を得るための同意書について

カテゴリ:相続のこと

【はじめに】
遺産相続の財産分割協議が成立した後に、遺産分割の詳細内容を記載した遺産分割協議書が作成されます。この協議書の内容に従い、遺産相続をします。ただ、協議書の他に「同意書」を作成する必要がある場合が出てきます。ですが、この同意書という書類はどのようなことを記載し、手続きをするのか、よく分からないですよね。
そこで今回は、「相続に関わる同意書について」というテーマでお話していこうと思います。

【同意書とはどんな書類?】

同意書とは、遺産分割の内容について相続人全員が合意していることを証明するための書類です。
この同意書は、相続人の誰かが他の相続人に無断で遺産の名義変更をするなど、遺産を勝手に独り占めしたり、処分したりすることがないよう抑止するための重要書類です。
その同意書が必要になる場面は、主に被相続人の預貯金を相続してお金を引き出す場合や、相続した遺産の名義を変更する場合です。
遺産分割協議書も遺産分割について相続人の合意を証明する書類として同意書と同じ役割になりますが、それぞれ微妙な違いがあります。
その違いは、遺産分割協議書が被相続人の全ての遺産分割方法について細かく記載しているのに対し、同意書は一部の遺産分割方法を記載しています。そのため、遺産分割協議書よりも同意書の方が簡便な書類になります。
また、遺産分割協議書は記載されている遺産の全ての名義変更手続きに使用できますが、同意書は、記載されている遺産の名義変更にのみ使用可能です。ですから、同意書に記載されていない遺産の手続きには使用不可です。

【同意書には印鑑証明書が必要】

同意書には、全ての相続人が直筆で署名し、実印を押印する必要があります。そして発行から3か月以内の印鑑証明書を添付しなければいけません。印鑑証明書を添付することにより、相続が発生して間もないときに相続人全員が預金の解約に合意したと証明されたことになります。
金融機関が同意書を入念に確認するのには理由があります。それは正当な権利のない人が預金を解約してお金を引き出した場合、損害賠償の責任を金融機関が負わなければならないためです。ですから、金融機関にはちゃんと権利がある人なのかどうかを確認する義務があります。

【まとめ】

いかがでしたでしょうか?今回は、「相続に関わる同意書について」というテーマでまとめてみました。
自動車の名義変更の際に提出する同意書や、金融機関に提出する払戻依頼書など遺産分割には提出する同意書が多いです。その同意書には相続人全員の署名や捺印が必要になりますので、作成をスムーズにできるよう、トラブルなく遺産分割を進めることも大切です。