借地に関する権利~介入権について~

【はじめに】
「介入権」について知る前に、「借地権」について知っておく必要があります。
「借地権」とは建物を建てるために地代を払って土地を借りる権利のことを言います。
この「借地権」が第三者に売却されそうな場合、地主が優先的に買い受けることができるとう「介入権」について今回紹介したいと思います。

【まず借地権についてもよく知っておこう】

借地借家法に基づく「借地権」とは「第三者に土地を借りてその土地に自己所有の建物を建てられる権利のこと」を言います。

またこの借地権の権利は他人に売却することもでき、地主側がこの借地権を買い取ることもできます。

しかし借地権を他人に譲渡・売却する場合には必ず「地主の承諾」を得る必要があります。
さらにこの承諾を得るだけでも借地権価格の10%程度の承諾料を支払わなければなりません。

【介入権はどんな時に行使できるのか】

借地権を借地人が第三者に譲渡する際、地主側も借地権を得たいと考えることがあります。
この場合まず地主と借地人の間で交渉しなければいけません。
この交渉がスムーズにいけば地主が借地権を買い取ることになります。

しかし借地人からするとできるだけ高く借地権を売りたいので、地主以外の第三者への売却を検討するのが普通です。
そのように考えたとき借地人は裁判所の許可を得て第三者に借地権の売却をすることができます。
地主側からしたら「介入権を行使」するのはこのタイミングになります。
借地人が裁判所へ借地権の譲渡許可申し立てを行い、第三者に借地権を譲渡しようとしていることに対し「第三者に売るくらいなら自分に優先的に売ってくれ」という主張が「介入権の行使」と言えます。

地主が介入権を行使した場合、裁判所が借地権の金額を決めて地主に売るように命令しますが、その際の借地権の価格は土地の実勢価格の5~7割ほどとなるのが普通です。

【介入権の行使はあまり望ましいものではない!?】

地主が介入権を行使して借地権を買い取る場合、借地人が第三者に借地権を売却するよりも高い金額で買い取らなければいけないケースが多いと言えます。これは裁判所が金額を決めてしまうためにそうなってしまうと考えられます。

【まとめ】

介入権の行使は地主がどうしても借地権を譲りたくないときに使われる最終手段と捉えておいた方が良いです。
地主と借地人の関係が良好な場合はそれでよいですが、そもそもそうでない場合には借地人が借地権を第三者に譲渡したり、介入権を地主が行使することはあまり好ましいこととは言えません。土地の使用目的や借地権を譲渡することになった経緯について細かく話し合い、無駄な軋轢がないよう日頃から注意することも大切だと思います。