事業用定期借地権~公正証書を作成する前の覚書とは?キャンセルされたら?

定期借地権は3つあります。そのうち事業用定期借地権は、借り手を事業者に限定しています。不動産の賃貸契約において公正証書を作成する前に覚書を交わしたとします。
公正証書前に地主からキャンセルされた場合、借り手は土地を借りることが出来なくなるのかどうかについてお伝えします。

 

覚書とは?
覚書とは、正式な契約の前の段階での企業間の合意を文章化したものです。正式文書としても通用しますし、印紙税もかかるようです。ただ、事業用定期借地権の契約の場合は覚書の他に公正証書が必要になってきます。
公正証書がないと契約として成立しないことになります。事業用定期借地権の場合、覚書が先にかわされその後、公正証書の依頼となるようです。

 

地主が公正証書作成前にキャンセルしてきたら?
覚書を地主と交わしたにもかかわらず、地主が公正証書作成前に覚書をキャンセルしたいと言ってきたとします。その理由も、自分が土地を利用したいからというものだったとします。
キャンセルされてしまうと、公正証書の作成が出来なくなるため、事業用定期借地権の正式契約にはならないことに。しかし、借り手としては不本意ではないでしょうか。何か事前対策していれば、本契約に進むことが出来たのでしょうか。

 

覚書の書き方次第でキャンセル不可能に
今回の場合のように、当然公正証書が作成されるという前提の覚書であっても、地主側に有利になっていることがわかりました。借り手に不利な事態を招かないためには、覚書にこちらの内容を記載しておくといいようです。

・手付金
手付金は借主から貸主へ、賃貸料総額の一部、賃貸料の最初の数年間分を賃貸料の前払として払う性質のお金です。一般的に賃貸料総額の10%くらいになるといいのではないでしょうか。公正証書が期日までに作成されない場合、手付金について覚書内でこのように設定しておくといいようです。

・貸主によって公正証書が作成されなかった場合
→貸主は手付金の倍の額を借主に支払う

・借主によって公正証書が作成されなかった場合
→借主の手付金の放棄

 

覚書は契約書ではありつつも公正証書ではない
公正証書の必要がない契約の場合、覚書さえ交わしていれば契約書と同じ扱いとなり、突然のキャンセルが来た場合、損害賠償を求めることもできるようです。
しかし、公正証書で契約が成立するタイプの事業用定期借地権の場合、ドタキャンを防止するためには、覚書内に返還されない手付金を登場させておく必要がありそうです。